はてな? と思ってしまいます。
それというのもうちの亡くなった父が、どんなに怒っていても素手では子供を殴らない人だったので。
叱る時は廊下に正座させて膝を定規で叩く、とか、背中をそろばんケースで打つ、でした。
で、私は母からは毎日のように顔を平手打ちされたり柱に頭を打ち付けられたりしてましたので、年に2回くらいしか叱らない父が手で殴ってこないのが不思議でした。
それである日聞いてみたのです。
なんで手で殴らないのか、と。
父の答えは簡潔でした。
「子供を大人の男の手で殴ったら、殺してしまうだろう」
……まさか、と当時は思いましたが、新聞やテレビのニュースで報道されてる事を見聞きすると、事実なのだと納得です。
大人の男の手で子供を殴ったら、殺してしまう。
そこまで行かなくても、重傷を負わせてしまう。
父は子供時代や少年の頃に同じ年頃の子供と殴り合いをしたり、年上の人間に殴られたりして育った為に、男の拳がどれだけ力があるか、殴られたらどれだけ痛いか、どんなダメージを負うかわかっていたのでしょう。
だから子供は素手では殴りませんでした。
定規で膝を打たれるのは痺れるような痛みはあったけど、翌日までダメージが残る事はありませんでしたし、そろばんケースで背中を打たれるのは痛かったけど、どんなに多くても3発以内で止めて、あとは叩きませんでしたし。
ちゃんと手加減を知っていました。
……躾と言って子供を殴り殺しちゃう父親、もしくは男性って、この辺の加減がわかっていないんですね。もしくは男の手で殴られる痛みの度合いを知らないのかなぁ。むーん。
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