まちがっても痛み止めがなければ眠れないような苦痛を感じている人間には見えないダンスと歌声でした。バックダンサーのオーディションを眺めている時くらいしかじっとしていなかったような。
リハーサル中は常に動いてます。休憩に入る際、肩で息するほど激しく休みなく動き続けてます。
痛み止めが必要な病人には見えません。50歳にも見えません。非常に若々しい動きっぷりでした。エネルギーに溢れてました。パワフルでした。ええ、そんな言葉しか出てきませんよ。あの映像を見たら。
リハーサル風景のドキュメンタリー映像なので、普通の映画のようなストーリーはありませんが、オーディションに始まって衣装や仕掛けの打ち合わせ、ステージでの練習の様子、そしてステージで流す為に新たに撮られた『スリラー』のフィルムや、『地球の歌』のフィルム映像が映し出され……。
……コンサートを最初から最後まで見せられた、そんな気分になりました。圧巻でした。
私はディズニーのアトラクションの『キャプテンEO』の前の頃のマイケルの顔立ちが好きだったので、整形をやりすぎたとしか思えない10年前あたりからの彼の顔はどうしても直視に耐えなかったのですが、リハーサルの様子を撮っていた映像の中で、コンサートの最後の締めくくりの曲を歌い終えた時の彼の横顔は、青いスポットライトと相まって幻想的なまでに綺麗でした。
はい、初めてあの顔を綺麗だと思えました。
平日の昼間、そして公開から2週間経ってから行ったのに、いつもはこの時間帯だと「どの御席がよろしいですか」と必ず聞いてくるマイカルシネマの従業員が、いつものその台詞ではなく「ここの御席になりますが構いませんか」と聞いてきたので「あれ?」と思いましたが、劇場内に入って納得。平日の昼間とは思えない入場者数でした。
なるほど、これだけ客が入るなら、公開期間延長を映画館側が決めるのも当然だな、と納得しましたわ。
でー、スリラーと地球の歌の映像と曲はぜひミュージックDVDとして売り出して欲しいです。この2曲だけでいいからっ! 絶対買うからっ!
……駄目、かなぁ?