『魔聖の迷宮』……買うつもりはありませんでした。
ええ、買うつもりはなかったのにーっ!!
元々の作者の栗本薫が絶筆した、あのフロリーのシーンの続きから始まると知って、気が付けばレジに持ってってました……。
うう、300P程度の文庫本なのにお値段700円以上ってきついわ……(;>_<;)
でも買った。で、読んだ。
作者、一発書きで手直しなしは栗本さんと同じなようですが、名前間違えるとかまで同じミスしなくてもいいのにーっ、と思いました。
まあ、脳内変換で切り抜けましたが。
取り合えず、誰が書いてもリギアは変わらずリギアでした。きついことは言うけど実は優しいのは相変わらず。
そしてマリウスの鬱陶しさはちょっと減ってました(笑)置かれた状況のせいかもしれないけど。
で、目的のフロリーですが、この巻では130巻ラストの状態とほぼ変わらず、でしたね。
まあそう簡単に救出はされないだろうし。仕方ないか。
フロリーって、やたら自己卑下するのでいらつくことは時々ありますが、でも本当はアムネリスより遥かに精神的に逞しい女性だと思うんですよ。
一見か弱くて頼りなげで、男に都合のいい女性と見えますけど。
でも初体験で子供が出来ちゃったのに(しかもそれが唯一の性体験)それを相手に伝えようともせず、怖くて痛いだけだったのに嫌な思い出にも分類せず、「生き形見を下さった」と前向きに受け止め、女手一つで我が子を育てる事に幸福を感じ、裁縫の腕や料理の腕を活かしてどこでも働く場所を見つけ生きていけるって、すごい事ですよ。
絶対に食いっぱぐれない能力持ってるって事ですから。
そして次々に「守りたい」「保護したい」と考える男性が現れるんですから。
ある意味、女として最強かと。
小柄で控えめで、おどおどしてるけど逆境に強くて、貧乏でも平気で、我が子を守るためなら武器も持たずに怪物の前に身を投げ出す。
……やっぱ最強、と思えます。見かけの弱々しさに騙されちゃいけない!(^-^:)
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