お寺の孫なのに知識なくていいんかいと言われそうですが、お坊さんだった祖父とは盆の墓参りの時くらいしか顔を合わせなかったし。
なによりお盆では読経を唱える祖父がゆっくり出来るはずもなく……。
常に着物姿で無口で姿勢のいい人で、奥の座敷で正座し硯で墨をすっていたという印象しか残ってませんわ……。
なので知らないこと、わからないことは色々とあると思います。
ええ、昨日取り上げた小説『残穢』の中の記述で目からウロコ的なものがいくつかありました。
真言宗の仏教大学で学んでいたが故の著者の感覚とか。
死は人である以上必ず訪れるものであり、死者は恐れるものではない。
亡くなった人間は成仏してあの世に行くものなので、悪霊とか怨念とかは基本的に存在しない前提、ただし何事も例外はある……とか。
あと幽霊の出る部屋で暮らしていて手紙出した読者の女性と同じ勘違い、私もしてました。
何故悪人の方が救われるみたいな言い方するんだろう、って。
違ったんですね。
人間とはそもそも罪を犯すものという認識があって、それを自覚していない無知な人を善人と呼び、己が罪を犯していると自覚している人を悪人と呼び称していたから、「善人ですら救われるのに」「いわんや悪人をや」となるのですね。そーかー。
そういや子供の頃、「目には目を、歯には歯を」というのを聞いた時、野蛮だな、ひどいな、と感じたのですが、大人になってそれは「相手にやられた以上の事をやり返してはいけない」という戒めの教えであると知らされて、180度世界が変わりました。
知識がない故の勘違い、他にもいっぱいあるんだろうなー(ノ∀`)
うん、やっぱり読書習慣は今後も持つべきだ。
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