近藤史恵の著書『さいごの毛布』を読みました。
帰宅して読み始めた時は「ちょっとだけ読もう」ってつもりだったけど、結局ラストまで一気読みになりましたわ。ああ眠い……☆
主人公の女性が勝手な飼い主に腹を立てるのは「そりゃそう思うよね」だったけど、後になって事情を知って責められなくなるエピソードにああ、と。
飼い犬を愛している。でも息子が重度の犬アレルギーと判明して一緒にいることを断念し預けた女性は、息子が大人になって家から離れたら迎えに来るつもりでいる。犬も信じて待っている。
一方で、息子が犬アレルギーで夫から犬の処分を求められた女性は、「でなければ離婚だ」と切り出されたところで離婚を承諾し、親権も渡して義父母と夫に息子を託し、飼い犬(元々は夫が相談なしに買ってきた犬)と共に出て行った……。
子供自身は祖父母と父親よりも母と暮らしたいと望んだが、それでは犬を飼い続けられないので彼女は拒んだという……。
まあ、この場合その息子が母と犬を憎んだとしても仕方ないなと。
本人も好きで犬アレルギーになったわけではないし。
犬好きにはお奨めですが、実際に犬を飼っている人には辛い小説かもです。
老いて、あるいは病気で死んでいく犬が何匹か出てきますし。
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