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久遠の日々徒然

同人とか小説とか映画とか日常とか(^-^)2007.9.15設置♪

『被災地の本当の話をしよう』という本を
 昨日購入しました。
 ワニブックスから出てます。
 岩手の被災地のひとつ、陸前高田の市長が書いた本です。
 本来物書きではない人の書いたものですので、文章が「あれ?」と思える箇所もないではありませんが、それでも読ませる力を持った本です。
 震災当日の市庁舎の様子から、復興の為の具体的プランまで上げてます。
 一方で、非常事なのに平時の感覚で責任と仕事をたらい回しにする国や県に対する憤りなども書かれています。物見遊山感覚で訪れ仕事を邪魔するだけで他には何もせず帰っていく国会議員に対する怒りも。
「同じ事が東京で起きたら、貴方達はすぐ金を出すんじゃないのか」
「東北だから自力で何とかしろと言うのか」
 ……ああ、うんうん、でした。
 実際壊れた信号機が130機もなおせないまま半年も放置されているのも、予算が国会で決まらず被災地にお金が渡されないから、だもんね。
 これが東京だったら、半年近い放置なんて絶対にありえないでしょう。すぐなおしにかかるに決まってます。
 だのに地方だからと放って置かれるこの現実。
 復興の為のプランを立てて予算を申し込めば「それは国に言って」で、国に言えば「それは管轄が県だから県に言って」と門前払い。
 もしくは「住宅を建設するのは認められない。そこは農地として補助金出した土地だから、住宅を建てると言うならこれまでの補助金全額払い戻して」とか。
 あのなー、非常事態なんだよ? わかってる?
 着の身着のまま投げ出されて家も財産も仕事も失った人達に、せめて一刻も早く家族で安心していられる場所を、と市の代表が頑張ってる時にそれ?
 でもって4ヶ月前に申し立てたことの返事が今頃来る?
 もう必要な物は別な物に変わってる時に4ヶ月前の申し出への思いっきりピントがずれた(「これから検討します」という)返事が来るーっ?!
 だ、駄目だ。感覚のズレがひどすぎて、話にならない。脱力してしまう。
 しかもテレビのインタビューで率直な意見を口にすれば、「そんなこと言っては駄目」と上からお達しが★
「言わなきゃ何も変わらない」「泣かない赤ん坊にはミルクを与えない国なんだ」という主張に納得です。
 震災被害にあった人間には、気力がある時に読んでほしい1冊です。被害にあってない人には……すぐ読んでくれ、と言いたい1冊。特に国会でゴタゴタ繰り返している方々には。 
 
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